脂肪が筋肉に変わることはない。
筋トレをしていると、脂肪が筋肉に変わるから「とにかく食べて脂肪を増やせ!太れ!」ということを聞いたことはありませんか?もしくは、筋トレを継続しなければ筋肉は脂肪に変わる。という情報を聞いたことがある人は多いんじゃないでしょうか?
実際、一昔前の筋トレ業界ではこのようなことが当たり前に言われていて、トレーニングの世界でもとにかくたくさん食べて脂肪を増やしてから筋トレをすることが大切だと言われていました。
ところが、実はこれは半分正解で半分間違いです。
確かに、筋肉をつける上でたくさん食べることは大切ですが、脂肪が筋肉に変わったり、筋肉が脂肪に変わるということはまずありません。その理由について説明していきます。
そもそもたんぱく質と脂肪はまったくの別物である。
まず、脂肪と筋肉はまったくの別物であることを覚えておきましょう。
具体的には、筋肉はたんぱく質を材料に作られていて、脂肪は脂質からできています。そのため、脂質からできた脂肪が鍛えることでまったく材料の違う筋肉になってしまうことはありませんし、その逆もありません。
また、筋肉は意図的に動かすことができますが、脂肪は意図的に動かしたりすることができません。よく鍛えている人が胸の筋肉をピクピク意図的に動かしていますが、太っている人が脂肪をピクピク動かしているのは見たことがありませんよね?
これは筋肉と脂肪がまったく違う物質ででてきる証拠です。
また、もし筋肉が脂肪に変わるとしたら、ボディービルダーの人たちは将来みなヨボヨボの体になってしまうということになりますね・・・。しかし、そんなことはありませんよね。
このことからも、脂肪と筋肉はまったくの別物であり、
「筋肉をつけるためにはとりあえず脂肪で体重を増やし、鍛えてから筋肉に変えよう!」
という考えは根本的に間違っているということになります。
ちなみに「筋肉をつけるためにはたくさん食べろ!」と言われているのは、カロリー不足の状態では筋肥大は起こらないからであって、決して脂肪が筋肉になるから太れ!というわけではありませんよ。
筋肉が脂肪になることもない。
さて、上記の理論を理解していると、筋肉が脂肪になることがないということも理解できるでしょう。よく鍛えるのを辞めたから筋肉が脂肪になってしまった。という人がいますが、
これは筋肉が脂肪に変わってしまったのではなく、
筋肉量が落ちたにも関わらず食事量が変わらず、カロリーが余ってしまい脂肪が増えてしまった。もしくは筋肉が落ちたことにより体の代謝が下がり、脂肪が蓄積されやすくなったことによるものです。
そのため、筋肉自体が脂肪に変わってしまったということではありません。
まとめ
脂肪と筋肉は相互に変換されることはない。
ちなみに、このような情報が広まったのは、痩せ体質の人が筋肥大を目指すときの話が原因となっています。痩せ体質の人の場合、単純に一日の摂取カロリーが不足しているため、まずは筋トレをする前に太れ!(食べる量を増やせ)という意味で言われていました。そして、これらが婉曲して広まり、
太る(脂肪をつける)⇒筋トレする⇒脂肪が筋肉に変わる。
と解釈されて、このような間違った情報が広がってしまったということですね。